外国為替では売りと買いとそれぞれレートがあります。
そのため、FXでの取引でも1つの通貨ペアに対して2つのレートが存在します。
売値と買値
このそれぞれのレートは売値(Bid)と買値(Ask)といい、売る時は売値(Bid)で買う時は買値(Ask)のレートで取引をすることになります。
売値より買値が高いので、この差が大きいほど利益を出すのに値動きが必要になります。
例えばドル/円で
売り(Bit)100.12
買い(Ask)100.20
といった場合、買う時は100.20で売る時は100.12なので0.8円(80銭)分損してしまします。その為、100.20で買ったら0.8円値上がりしてトントン。それ以上に値上がりした分が利益になります。その為、個人投資家にとってその差が少ないほど有利になります。この売値と買値の差の事をスプレッドと呼び、スプレッドの幅が狭いほうがいいなとどいう使い方をします。
なぜスプレッドが存在するの
FXで取引をする時に、個人投資家はFX業者と取引をします。FX業者は個人投資家から入った注文と同時にメガバンクに注文を出します。
個人投資家→FX業者→メガバンク→インターバンク市場
FXは相対取引と言って1体1の取引です。
個人投資家とFX業者が取引をして個人投資家がドル買しドルが上昇してから決済するとFX業者は個人投資家に利益分を渡します。
FX業者はメガバンクに対して買い注文を出し個人投資家に渡す利益を確保します。※値下がりして損失を出すのも逆のパターンです。
銀行はFX業者や大口顧客の注文をまとめてインターバンク市場で取引をしているので、リーマンショックやキプロス危機のように一気に数円の値動きがある時など、個人投資家が100.20円で売り注文を出した時に、FX業者がメガバンクに売り注文を出すその一瞬の間で99.20円まで値下がりした場合、FX業者は1円分の損失を被るリスクがあります。そのリスクを回避するためにFX業者はスプレッドを設けるのです。
リーマン・ショックやキプロス危機の時は一時1円近いスプレッドをつけた業者もありました。
スプレッドは手数料
通常取引においてFX業者のスプレッドは手数料と考えて良いです。スプレッドはFX業者によって異なり、ドル/円では0.004円などととても狭い業者もあります。手数料なのでなるべく狭い(少ない)ところが良いですが、そのFX業者の注文先である銀行の規模によって、力が無いと有事の時に注文がなかなか入らないことがあります。そうなるとスプレッドも開きまくってただ値が下がっていくのを眺めているしか無い時がくる可能性もあるので、スプレッドが狭く有事の場合の対応なども気にかけてFX業者を選定する必要があります。